BL感想文:その3『カメレオンはてのひらに恋をする』

◆ BL漫画

昨日、単行本版が出たばかりの『カメレオンはてのひらに恋をする』。

ロウ者の青年と売れない俳優。ともに”伝えたい”思いを持つ者同士の優しい恋。
いちおうBがLする物語ではあるんですが、何だか月9あたりの実写ドラマになっても可笑しくなさそうな優しくてあったかい感じの漫画です。

 『カメレオンはてのひらに恋をする。(1) 』

 

物語の主役はこの2人。
生まれつき耳が聞こえないロウ者の前島蛍都けいとと、過剰すぎる演技ゆえに異端として評価されてしまう蒼井藤永ふじなが。出会った当初は聾だと分からず、大学で再会した際に呼び掛けても気づけなかったり、ケイトに至近距離で口元を覗き込まれたフジナガが狼狽えたりと、いかにも聾者と聴者らしい関わり方が描かれてます。

手話で会話しながら声でも喋っているケイトは、自分の声が聞こえないせいで「変な声」だと揶揄われたり、言いたいことが伝わらず「もういいよ」と諦められてしまう辛さをずっと味わってきた。しかしフジナガは諦めず何度でも聞きかえしてくれる。一方で、過剰だと評価されてしまうフジナガの演技をケイトは「素晴らしい才能」だと肯定する。

互いが相手を特別な存在だと感じていくその過程が解かりやすいし、手話や体でする表現の描写も巧みなので、まるで映像作品を見てるような感覚になります。

とくに手話の表現が秀逸で。

もちろん一部分だけが描写されてるんですが、「例えば」とか「そうそう」とか幾つかの単語は、この漫画読み返してるうちに覚えられそうなほど分かり易いです。

それに手話サークルの活動だったり、デフファミリーが出てきたりと、もしや作者さんの身近にそういう方がいらっしゃるのかな?と思うほど詳しい。

一応BLなんで同性愛の話なわけなんですが、1巻の時点ではまだキス止まり。男性でも抵抗なく読めそうな漫画ですよ。(*´艸`*)

 

気になる方は是非!

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コミックシーモアなら期間限定1巻立読み増量中!カメレオンはてのひらに恋をする。 1巻 【「こんなに”目”で聴こえたの初めて。」難聴の大学生×売れない俳優――これは”伝えたい者同士”が手話で心を通わせていく、優しくて温かい恋の物語。】「何年も...

 

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