大黒摩季さんの『あなただけ見つめてる』という歌をご存知だろうか?
1993年に、TVアニメ「SLAM DUNK」のエンディングテーマとしてリリースされた曲で、ざっくりと言えば、いわゆる[ギャル風]だった女性が好きになった男の好みに合わせて地味な女へと変わっていく様子を歌ったもの。さらっと聞き流すと、好きな人のために頑張る一途な女性・・・と感じる歌なのだけど、歌詞を最後まで読んでみると、ほんとうにこの女性は幸せなんだろうか?と首をかしげるような内容になってる。
この手の曲を聞くたび思うのは、「愛」や「恋」とは何だろう?ということだ。
一般的に論じられている言葉でざっくり定義すれば。
【愛】・・・いとおしい、可愛い、大切だ、などと思う気持ち。
【恋】・・・特定の相手に強く惹かれる気持ち。
となるようだけど、いざ誰かに「愛」や「恋」とは何?と訊ねられたら、明確に答えられない人のほうが多いだろうなぁと思う。私にも分からない。
定義は理解らないけど、私は「恋」をした経験はないなぁと思う。
勿論いまの夫のことは大切だし、家族としての愛情は感じる。
ただ[強く惹かれる気持ち]があるかと問われれば、答えはNoだ。
私と夫とは趣味も考え方も異なり、生活習慣も違った。
結婚を決めたのは恋愛感情とは掛け離れた理由で、ぶっちゃけ結婚した当初は、この先やっていけるだろうかという不安しかなかった。でも気づけば10年経過してる。
恋をしなくても結婚はできるし、ずっと一緒にいれば大切だと思う気持ちは育つ。
おそらく私の中にあるのは[失いたくない]という気持ちで、それが夫自身なのか、それとも安定した今の生活に対してなのかは、正直分からない。しかし、この場合の[失いたくない]気持ちを「恋」とは呼ばないだろう。
過去に、何人かの男性と恋人として付き合ったけれど。
何度思い返してみても[貴方さえそばにいれば、他に何もいらない]と思えるほどの執着を感じた経験はないし、食事も喉を通らないほど狂おしい気持ちになったことはない。
他の女性と一緒に居たからと嫉妬した覚えもないし、メールも電話も気にならないし、誰かに奪われるかもと恐怖した経験もない。別れたあとに未練を感じた事もないし、何だったら別れた1年後には相手の名前を忘れるくらい執着心は皆無。ドラマやアニメで描かれるような、こうした感情が「恋愛」だというなら、私に恋愛経験はゼロだ。
好きなものを[好き]と思う気持ちはあるんだけどね?
その一方で「嫌い」と「苦手」もわりとボンヤリしている。
食べ物や、持ち物、嗜好の好き嫌いでいうなら。
【嫌い】・・・完全に受け付けられない。
【苦手】・・・努力すれば受け入れられるが、できれば遠ざけたい。
と定義することができるけど、対人関係となるとやや話が違ってくる。
ぶっちゃけ「苦手」だなぁと思う人はいっぱいいる。
自分に対して攻撃的だったり、不愉快な言動を繰り返したり、その人の述べる理論が理解不能だったりすれば、当然ながら遠ざかっていたいと思う。
しかし「嫌い」だと明確に言いきれる人は誰かと問われると・・・。
誰かいるっけ・・・・・・??(;`・_・´)ン-
たとえばTVやらSNSで見かける殺人犯やら強姦魔やらは[受け付けられない]相手だけども、見知らぬ他人を「嫌いな相手」とは呼ばないだろう。もしいま夫や実家の家族が殺されたら、その犯人のことは「嫌い」になるのだろうか?? 分からない。
いま、私の周りにいる人たち。
失いたくないし、愛おしいと思うし、ずっと幸せな気持ちで居てほしいと願うし、私に出来ることがあればしてあげたいと思う。
それは[愛情]だろうか?
それとも[自分の存在理由]を求めているのだろうか?
う~~~ん・・・深いなぁ。(。-`ω´-)ンー…
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